”トイレの写真撮ってみないですか?ギャランティーもライターよりいいですよ。”
全日空の機内誌 翼の王国 の外国人向けのWINGSPANの編集者から向こう見ずなオファーが。
そんな自信はどこからくるのか、別に失う物は何もない。
ギャラが出るのならプロデビューだ。
いいですよ。
その日から自分はフリーランスのフォトグラファーである。
TOTO, INAX, PANASONICと日本のハイテクトイレを製造している会社の広報にアポを試みる。
あんた誰やといった感じの取扱い方だが、お前こそ偉そーにどこの広報やと言った感じに交渉を進め、撮影日まで漕ぎ着ける。
もちろんソロで動くわけでアシスタントなんていない。
えっ一人ですか?ときょとんとした大会社の広報につきまとわされ、延々とこのトイレはあーだこーだと説明を受けながら写真を撮り続ける。
前日に昔美術史でならったMARCEL DUCHAMPのFOUNTAINをイメージして試みたがぜんぜんうまく撮れない。
人間のポートレイトを撮ったり、スニーカーを撮るのとはまったく違う世界。
60年代に便器にサインを入れて、DADAイズムを確立したDUCHAMPの偉大さを感じた2日間でした。
8月か9月号に載るらしいですがそれはまだわかりません。
2009年6月5日金曜日
Not by Marcel Duchamp
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